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act.17 紲夏   
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夜宵 act.16 「十六夜」
ストーリー 「今は昔、竹取の翁というものありけり、、、」
時は平安、1人の翁が竹薮の中を歩いていると、根元光る不思議な竹が一本輝きを放っていた、、、
竹を割ると、、
そこには、この世のものとは思えないほどとても美しい姫が1人。
凛として、清らかなその姿から、その姫はのちにこう名ずけられた。

「なよ竹のかぐや姫」

かぐや姫の美しさに魅了された世の男達は皆、かぐや姫を手に入れようと各国から姫のもとに訪れた。
かぐや姫の気を引こうと、男達はその勇ましさを見せつけた
「我こそはこの姫を手にいれん」
しかしかぐや姫はどんな男にも見向きもしなかった。
1人の男を覗いては、、、
その男こそ、帝である。
2人は恋に落ち、幸せな時間を過ごしていた。

時が経ち、、、

かぐや姫を連れ帰るべく、月からの迎えがやって来た。
姫を愛した男達は、誰もがこの人だけは失いたくはないと思い、月の使者にたち向かった。
刀を構え、矢を放つも、その刃(やいば)は月の使者には届かない、
月の使者が手をかざすと辺り一面が月の光につつまれていった。

避けられない別れ

そのときかぐや姫の心に浮かんだのは、
悲しみではなく、帝と過ごしたかけがえのない時間、この地で感じた人と人との繋がりであった。
別れという定めを受け入れ、かぐや姫は思った。

「残りのこのかけがえのない時間をあなたのために」

天の羽衣をみにまとい月へと旅立つかぐや姫は、この地の記憶をなくしてもなお帝のことを思い地上に手をのばした。
帝もまた、月へと旅立ってしまっても、あなたを愛し、共に過ごした日々をいつまでも大切にしようと心に誓った。
かぐや姫が月へ帰ってしまったあとも、輝きを放つ月に向かって手を伸ばし続けた。
いつかは別れてしまうけれど、このかけがえのない時間、共に過ごした日々は、永遠に人の心に生き続けるだろう。
歌詞 名古屋囃子でよっさよさ
遠き日の唄
月夜明りに誘われ
ふたつの刻(とき)繋がる

遥か望月に 心誘われ
輝きと共に去りぬ 君よ永遠であれ

十六夜の彼方 馳せる想い寄せ
今宵我らここに舞う 一期(ひととき)を胸に

ここに生まれここに生きる
心一つに
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